慢性胃炎とは
慢性胃炎とは、胃の粘膜に長期間炎症が持続している状態を指します。炎症は軽度から中等度で経過することが多く、症状が目立たないまま進行する場合もあります。主な原因としてはピロリ菌感染や、長期にわたる胃酸や刺激物による負担が挙げられます。
慢性胃炎は必ずしもがんに直結するわけではありませんが、放置すると胃粘膜の萎縮や腸上皮化生など、将来的に胃がんのリスクを高める状態に進行することがあります。そのため、内視鏡による定期的な観察と適切な管理が重要です。
慢性胃炎の症状
慢性胃炎はしばしば無症状で経過しますが、次のような症状がみられることがあります。
- 胃の不快感や鈍い痛み
- 食後のもたれ感
- 軽い吐き気や食欲不振
- 上腹部の膨満感
症状は日によって変動し、全く症状がない場合も少なくありません。そのため、健康診断や人間ドックでの胃カメラ検査で初めて発見されることも多いです。症状が軽くても、粘膜の状態を把握しておくことは将来的なリスク管理に役立ちます。
慢性胃炎の原因
慢性胃炎の主な原因は以下の通りです。
- ピロリ菌感染
胃粘膜に感染すると慢性的な炎症が持続し、萎縮や構造変化を引き起こします。 - 長期的な胃酸刺激
胃酸の過剰分泌や逆流が繰り返されることで、粘膜が傷つきやすくなります。 - 薬剤性
消炎鎮痛薬(NSAIDs)や一部の薬剤が胃粘膜を障害します。 - 生活習慣・ストレス
不規則な食生活、アルコール、喫煙、過度のストレスなどが炎症を悪化させます。
近年はピロリ菌除菌の普及により発症率は減少傾向にありますが、感染歴がある方や生活習慣にリスク要因を抱える方は依然として注意が必要です。
慢性胃炎の治療法
治療は原因に応じて行います。
- ピロリ菌除菌療法
感染が確認された場合は、抗菌薬と胃酸分泌抑制薬を組み合わせて除菌します。これにより炎症の進行を抑制できます。 - 胃酸分泌抑制薬
PPI(プロトンポンプ阻害薬)やP-CABなどを用いて胃酸をコントロールし、粘膜の修復を促します。 - 生活習慣の改善
脂肪分や香辛料、アルコールの過剰摂取を避け、規則正しい食事と十分な睡眠を心掛けます。 - 定期的な内視鏡検査
萎縮や腸上皮化生の進行状況を確認し、早期に異常を発見します。
