食道乳頭腫とは
健康診断のバリウム検査や胃カメラ(内視鏡検査)で、「食道乳頭腫(しょくどうにゅうとうしゅ)」という言葉を聞くことがあるかもしれません。衝動乳頭腫とは、食道の粘膜の表面にできる、白っぽくて盛り上がった小さな隆起(デキモノ)のことです。名前だけ聞くと怖い病気のように感じるかもしれませんが、基本的には良性のイボであり、過度な心配は不要なケースがほとんどです。
形は乳頭状(乳首のような形)や、イソギンチャク様と表現されることが多く、大きさは数ミリ程度の小さいものが一般的です。
- 良性です: ほとんどが良性の腫瘍であり、ガンのように転移したり命に関わったりすることは稀です。
- 偶然見つかります: 自覚症状がないため、人間ドックや検診の胃カメラ検査で偶然発見されることがほとんどです。
症状はあるの?
基本的に無症状であり、痛みや出血も伴いません。1cmを超える大きさであっても、つかえ感などの症状が現れることはほとんどありません。
なぜできる? 主な原因
はっきりとした原因は特定できないことも多いですが、主に以下の2つの要因が関係していると考えられています。
慢性の炎症・刺激
胃酸の逆流(逆流性食道炎)や、アルコール、喫煙、熱い食べ物などによる食道への慢性的な刺激が、粘膜の増殖を引き起こすと考えられています。
ウイルス感染
皮膚のイボと同じように、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が関与しているケースがあります。
ガンとの関係・検査方法
患者様が一番心配されるのは「これはガンではないのか?」「将来ガンになるのか?」という点かと思います。
ガン化のリスクについて
食道乳頭腫自体がガンに変化することは極めて稀です。
しかし、見た目が「食道がん」の初期段階と似ていることがあるため、しっかりと見分ける必要があります。
診断のための検査
- NBI(狭帯域光観察):
特殊な青い光を当てて観察します。血管の模様などを詳しく見ることで、良性の乳頭腫か、悪性のガンかをその場で推測します。 - 生検(組織検査):
見た目だけでは判断が難しい場合、内視鏡で組織の一部をつまみ取り、顕微鏡で詳しく調べます(確定診断)。
治療と経過観察
基本的には、見つかってもすぐに手術をする必要はありません。
経過観察(ほとんどのケース)
良性と診断され、サイズも小さければ「治療の必要なし」となります。
ただし、形が変化していないかを確認するため、1年に1回程度の定期的な胃カメラ検査をおすすめします。
切除治療(稀なケース)
以下のような場合には、内視鏡を使って切除することがあります。
- サイズが大きく、さらに大きくなる傾向がある場合。
- 飲み込みにくさなどの症状がある場合。
- 検査をしても「ガンとの区別が完全につかない」場合(診断的治療)。
まとめ
食道乳頭腫は、食道にできる良性のイボであり、多くの場合はそのまま様子を見て問題ありません。
しかし、自己判断は禁物です。検診で指摘された場合は、必ず一度専門医(消化器内科)を受診し、本当に良性のものかどうかの確認を受けてください。
