ピロリ菌感染症でお悩みの方は秋葉原内科内視鏡クリニック

ピロリ菌感染症とは

ピロリ菌とは、正式には「ヘリコバクター・ピロリ」と呼ばれる細菌で、主に胃の粘膜に生息する微生物です。この菌は胃酸という強力な酸の中でも生存できるという特性を持ち、長期間にわたって胃に住み着くことがあります。

 

ピロリ菌が胃の中に定着すると、粘膜に慢性的な炎症を引き起こし、それが慢性胃炎や胃潰瘍、さらには胃がんなどへ進行する一因となることがわかっています。感染していてもすぐに症状が現れるわけではなく、何年も無症状のまま経過することが多いため、気づかぬうちに病変が進行してしまうケースもあります。

 

現在では、内視鏡検査や血液検査、呼気・便検査などでピロリ菌の感染を確認でき、適切な治療によって除菌することが可能です。感染を放置せず、早期に対処することが胃の健康を保つために大切です。

ピロリ菌感染症の症状

ピロリ菌に感染しているからといって、すぐに明確な症状が出るとは限りません。むしろ、長年にわたり自覚症状のないまま生活している人も少なくありません。ただし、感染が続くことで徐々に胃の粘膜に炎症が起こり、その影響で胃の不快感や胸やけ、食欲不振、腹部の張りなどを感じるようになることがあります。

 

進行すると、胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの病気を引き起こすこともあり、その場合には上腹部の痛みや黒い便(タール便)などの症状が出ることもあります。さらに、慢性的な炎症が胃の粘膜の構造に変化をもたらすことで、胃がんの発症リスクが高くなることが報告されています。

 

特に中高年層では、定期的な胃の検査によってピロリ菌の感染有無を確認することが、将来的な重大疾患の予防につながります。

 

ピロリ菌感染症の原因

ピロリ菌の感染経路は主に口からとされており、幼少期に家庭内で感染するケースが多いと考えられています。たとえば、保護者が噛んだ食べ物を子どもに与える、同じ食器や箸を使いまわすなどの行為が原因になることがあります。

 

また、衛生環境が十分でなかった時代や地域においては、水や食物を通じて集団的に感染が広がることもありました。そのため、高齢世代の日本人では感染率が高く、特に1950年代以前に生まれた方の多くが知らず知らずのうちに感染している可能性があります。

 

一方で、現在の日本では生活環境の改善によって若年層の感染率は下がってきており、感染経路や生活習慣を見直すことで、新たな感染を防ぐことができます。

ピロリ菌感染症の治療法

ピロリ菌に感染していることが確認された場合、除菌治療が検討されます。治療の目的は、胃の慢性炎症や潰瘍、そして将来的ながんのリスクを減らすことにあります。

 

標準的な治療は、複数の薬剤を同時に使用する「三剤併用療法」と呼ばれる方法です。これは、胃酸の分泌を抑える薬と、2種類の抗菌薬を1週間内服するもので、初回の治療で8~9割の方が除菌に成功します。万が一、1回目で除菌ができなかった場合でも、薬を変更して再治療を行うことができます。

 

除菌後には胃の粘膜が回復に向かうため、多くの方が症状の改善を実感されます。しかし、すでに進行している病変がある場合は、除菌だけでは不十分なこともありますので、内視鏡による定期的な観察が欠かせません。

 

また、除菌後も再感染を防ぐためには、家族全体での感染チェックや、食事・衛生面での注意を継続することが大切です。